日産の生産エンジン の歴史をモデル毎に紹介してます。

VG型

VG型
Z32 VG30DETT1980年代初頭の日 産の上級車用エンジンは「L型6気筒」であったが、1969年の投入以来すでに15年が経過しており、市場からは新型エンジンへの更新が望まれていた。
新 エンジンのコンセプトは小型・軽量・高性能であったが、これまでの直6の振動面・生産面での良さに対して、搭載性の良さなど、車両としての使い勝手を考慮 してV型6気筒が選ばれた。
ただし、最終的にはV6一本に絞ったわけではなく直6エンジンは既存の生産設備をうまく活用して、競争力 の高いエンジンを開発し、直6とV6あわせてラインナップをそろえて行く計画になったようである。


特 徴
水 冷、60度V型 6気筒。鋳鉄製シリンダーブロック、シリンダー中心間距離は108.0−108.0mm、シリンダーヘッドはアルミ合金製鋳物。V型に配 置された吸排気バルブはロッカーアーム方式で開閉を行うSOHC方式を採用*。カムシャフトの駆動はコグドベルトにて行う。
* のちにDOHC方式を採用したエンジンも開発を行う。

VG型の系譜(SOHC編)
WD21 VG30E 1983 年Y30型セドリックに「VG20E型」(シリンダーボア=78.0mm、ストローク=69.7mm、1998cc、130ps/6000rpm、 17.5kgm/4400rpm)、「VG20ET型」
(ターボ付き、170ps/6000rpm、 22.0kgm/4000rpm)及び「VG30E型」(シリンダーボア=87.0mm、ストローク=83.0mm、2960cc、 180ps/5200rpm、26.5kgm/4000rpm)が搭載された。
同 年Z31型フェアレディーZに「VG30ET型」(ターボ付き、230ps/5200rpm、34.0kgm/3600rpm)が設定された。1985年 Y30型セドリックのマイナーチェンジで2.0Lターボ仕様がジェットターボ付き「VG20ET型(180ps/6000rpm、 22.5kgm/4000rpm)に進化した。
FF車では1984年のU11型ブルーバード・マキシマに「VG20ET型」が搭載さ れている。
輸 出車に目を向けると、84MY300ZX(Z31型)に「VG30E型」と「VG30ET型」が搭載され、85MYU11型マキシマにFF車用 「VG30E型」として、86MYのD21型ダットサントラックにシングルポイントインジェクション(SPI)の「VG30i型」が「Z24i型」と共 に、87年からはS12型300SXに「VG30E型」がそれぞれ設定された。
1995年にはR50型パスファインダーに(日本名テ ラノ)排気量をさらに拡大した「VG33E型」(シリンダーボア=91.5mm、ストローク=83.0mm、3247cc、
170ps/4800rpm、 27.1kgm/2800rpm)が搭載され、1997年にはE50型エルグランドへも搭載されてる。

VG型の 系譜(DOHC編)
1985 年F31型レパード用に4弁DOHCの「VG30DE型」を搭載、シリンダーボア径、ストロークはSOHCの[VG30E型」と同じで、シリンダーヘッド 部はペントルーフ型燃焼室、直動式吸排気バルブ駆動方式でカムシャフトの駆動はコグドベルトを採用し、燃料供給はEGI方式で 185ps/6000rpm、25.0kgm/4400rpmだった。
1987年Y31型セドリックに用にDOHCの2.0L版が搭 載された。ボ ア・ストロークは共に「VG20E型」と同一、動弁機構は「VG30DE型」と部品の共用化を図り、ターボ付き「VG20DET型」の登場であった。この エンジンの性能は、185ps(net)/6800rpm、22.0kgm/4800rpmだった。
1988年後半に俗に”シーマ現 象”とまで言われたFY31型セドリック・シーマが登場するとその心臓部には「VG30DET型」が搭載されていた。このエンジンの性能は、 255ps/6000rpm35.0kgm/3200rpmであった。
翌年の1989年Z32型フェアレディーZが登場すると、その 心臓部には国内の出力規制一杯の280psを搾り出す「VG30DETT型」が搭載された。
このエンジンはツインターボ仕様でイン タークーラーもツインとなっており、片バンク3気筒毎の吸排システムを持つような、かなり奢った仕様を採用しており、出力は280ps/6400rpm、 39.6kgm/3600rpmであった。

輸出向けにもDOHC仕様は搭載され、89.5MYのZ32型 300ZXに「VG30DE型」と「VG30DETT型」が搭載されている。(のちに排気ガス規制VG30DETT型は先に廃止になる)

VG 型エンジンの生産は、日本国内だけでなく海外でも生産されており、海外生産では、北米でV40型クエストとD21型ダットサンピックアップ用に 「VG30E型」の組み立て行われた。

「VG 系」エンジンは1994年に新型V6エンジンの「VQ型」が投入されて以来順次置き換えられて来ているが、1995年にSOHCの「VG33E型」が投入 されると、RV車専用エンジンとしてE50型エルグランドやR50型テラノに搭載され、現在も海外でD22型フロンティアやエクステラ(仕向けによって名 称が異なる)等に搭載され、現役エンジンとして活躍中であり、20年以上現役という非常に息の長いモデルとなっている。
それも、当初 の設計が非常に優れたものであったという証明だろう。

反面DOHC型は「VG30DE型」型がZ32型フェアレ ディーZ用に少量生産されていたが、それも1997年にZ32型フェアレディーZの生産終了にあわせ終了している。



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